働き方改革なんてしなくていい?!働き方改革が必要ない会社の特徴


働き方改革という言葉を、みなさんはどのように感じているでしょうか。「改革」って物事が大きく変わることをイメージする人が多いと思います。「働き方改革」をしようと言われても、今うまくいっている働き方を大きく変えるのはちょっと…と思う方も多いのではないでしょうか。

私は中小企業、特に小さな企業の方からお話を聴くことが多いですが、実際のところ働き方を大きく変える必要のない企業もたくさんあります。今回はなぜ働き方改革が必要なのかという必要性から、働き方改革が必要ない企業の特徴をご紹介いたします。大企業のように社員数が多い場合ではなく、小さな企業でもできる特徴になっていますので、確認してくださいね。

「働き方改革が必要ない企業」というのは、逆に言えば、すでにできている先進的な企業とも言えます。もしかしたら、ご自分では気づいていないだけで、表彰されるような素晴らしい企業なのかもしれませんよ。

働き方改革はなぜやる必要があるの?

私が一緒に取組みをさせていただくのは、働き方改革というよりも「働き方の見直し」です。今の働き方のいいところを活かして、課題があれば解決するお手伝いです。ただ、「課題」には大きく分けて2種類あります。それは、今「目に見えている課題」と、「隠れている課題」です。

仕事をしていれば、どうにもうまくいかないと思うことや、もっとこうできたらいいのにと思うこと、誰かに対してイラッとすることなど、ときどきあるでしょう。それは「目に見えている課題」ですので、見過ごさなければ、気づくことができます。気づいていれば、働き方改革をした方がいい!と社員から声が出てくることもあります。

しかし、「隠れている課題」は知ろうとしないと知ることができません。気づいたときにはもう手遅れとなってしまうこともあります。ここでは「隠れている課題」をご紹介いたしますので、ご自分の会社ではどうか、考えてみてくださいね。働き方改革をした方がいいのかどうかがわかります。

会社が働き方改革をしないとどうなる?

会社が働き方改革をするのは「人材不足」への対策と、他社との競争に勝っていく強い会社になるためです。特に、数年に一度しか採用しない会社は、5年前はあんなに応募があったのに、どうして今年は応募がないの?と、気づくのが遅くなりますので注意が必要です。

人材不足

最近、仕事はあるけれど仕事をする人が足りない!という声をよく聴くようになってきました。つまり、「お客様」よりも「社員」の方が、見つけるのが大変な時代なのです。中小企業が働き方改革をした方がよい一番の理由は人材不足です。

人材不足の解決のために働き方で気をつけなければならない点

人材不足の解決のために働き方で気をつけなければならない点は2つです。1つ目は「残業」。日本の大部分の会社では、これまで残業できる人が正社員として活躍していました。でも最近は、少子高齢化が進み、育児や介護をする人も増え、いくらでも残業できる人が減ってきました。

これからもっと減りますので、残業できる人を採用したい!と思っても、なかなか難しくなります。採用だけでなく、社員が残業できない状態になったときに働き続けられない会社では、社員の離職率が高くなってしまいます。残業が多く、当たり前になっている会社は働き方改革をしましょう。

2つ目は、この会社で働きたいと思える「魅力」です。

「魅力がどこかわからない」

「うちの会社の魅力は伝わっていない」

「今の社員には伝わっているけれど採用のときに伝えられない」

という会社は、これから先の採用で苦戦します。魅力を見つけて、さらに増やしていかなければなりません。自分の会社の魅力を見つける「働き方改革」もあります。

AIの導入とアイディア勝負

働き方改革が必要な理由の、もう1つは、最近注目されているAIです。AIがどんどん導入されていくことで、今ある仕事はなくなり、新しい仕事が増えていきます。あなたの会社の仕事は大丈夫でしょうか。

AIに限らず、今、世の中の流れは非常に早くなっています。流行りも次々変わるので、売れる商品やサービスもどんどん変わっていきます。うちの会社はどこよりも優れた接客をしている!と言っていたはずなのに、3年後には、その接客は当たり前と言われている…なんてこともありますよね。

医療や教育など、業種によっては研究結果も重視していますが、研究結果もどんどん新しい論文が出てきます。前はあれが一番効果的と言っていたのに、今は新しい方法が出てきた!ということもよくあります。

こういった状況を打破するのは人間の力です。さまざまなところから得た情報と、社員一人一人の知識と経験を合わせて、いい仕事につなげていく。こういう時間を、きちんと意識してとる働き方ができていれば、生き残っていける強い会社になります。働き方改革は、生き残っていける強い会社にするためにも必要です。

個人にとって働き方改革は必要?

個人にとっては、さまざまなリスクに備える!というのが働き方改革をするメリットになります。(保険のCMのようですね…)病気になって長時間残業できなくなった、育児や介護をすることになった、高齢になって余暇を楽しみたいけれど収入も必要だ、仕事を続けながら資格試験の勉強をしたい、そういった状況でも「やりがいのある仕事」「収入を確保できる仕事」を続けられるようにしておくことが必要です。

中小企業向け!働き方改革が必要ない会社の特徴5つ

ここまでは、働き方改革がなぜ必要なのか、よくある「隠れた課題」をあなたの会社は抱えていないか、についてお伝えしました。では、隠れた課題が目に見えてきたときに、しっかりと対応できる会社とはどのような会社でしょうか。つまり、働き方改革をしなくてもいい会社です。ここでは働き方改革が必要ない会社の特徴5つをご紹介いたします。

お互いにサポートしやすい工夫がされている

働き方改革が必要ない会社の特徴1つ目は「お互いにサポートしやすい工夫がされている」です。人材不足のところで、仕事だけに専念して、たくさん残業できる人が少なくなってきているとお伝えしましたが、逆に言えば、育児や介護など様々なものを抱えて働く人が増えてきているということです。私生活に一定の時間を割くことになるので、残業も難しくなりますし、お休みも多く必要になり、急な遅刻や早退の可能性もあります。

そういったときに、本人がいなくても、ある程度は他の人で仕事を回せるようにしておく必要があります。休んだすべての穴を埋める必要まではないですが、お互いにどのような仕事をしているのかを把握し、あまりにも負担が大きくなっているようならサポートの手を差し伸べられるようにしておくと、お互いに安心して仕事ができます。

こんなことありませんか?

お休みのたびに、いちいち今やっている仕事を最初から説明したり、詳細がわかる資料の場所をわざわざ伝えたり、ちょっとした用事で連絡してきたお客様に待ってもらったり、そういうやり方をしていたら、休む方も落ち着いて休むことができません。

大切なのは、すべての社員が、自分が休んだときに何も問題なく仕事が進むように準備しておくことです。ただ休まない社員よりも、そういった準備ができる社員の方が、リスク管理までできている優秀な社員と言えます。

特にベテランの社員になればなるほど、その人しかできない仕事が増えていきます。なかには、優秀だと言われたいがために、人に仕事を教えず、自分しかできない仕事をたくさん抱える社員も存在します。1人1人の顔を思い出して、急に休んだらどうなってしまうのか?を想像してみましょう。

コミュニケーションがしっかりとれている

働き方改革が必要ない会社の特徴2つ目は「コミュニケーションがしっかりとれている」です。特徴の1つ目でお伝えしたように、互いにサポートできるようにするためにも、コミュニケーションは普段からしっかりととっておく必要があります。報告・連絡・相談というのは、昔からよく言われていますが、さらに、互いの私生活についてもある程度知っておく必要があります。

例えば小さなお子さんのいる社員から、お子さんの保育園でインフルエンザが流行っているという情報を聞く。仕事には関係ないように思えますが、子どもの急な発熱で呼び出しがあり、仕事を早退する可能性が高い状態です。知っておけば、その人が抱えている仕事を事前にチェックしておくなど、対応方法が変わってきます。

こういう情報のやり取りは、会社側から聞くことも大切ですが、社員一人一人が伝えるべきかどうかを判断する必要もあります。そういった社員一人一人の意識も含めて、コミュニケーションができているかを考えてみましょう。

何でもいつでも気軽におしゃべりをしている会社はこういったコミュニケーションが得意なように思います。仕事の生産性がどうかは会社によります(笑)生産性も考慮してコミュニケーションを見直してみましょう。

いろいろな働き方ができる

働き方改革が必要ない会社の特徴3つ目は「いろいろな働き方ができる」です。いろいろな働き方とは、時間、場所、内容、やり方などを選べるということです。私生活が異なると、仕事のできる時間や内容も少しずつ変わってきます。ちょっと勤務時間をずらしてもらえたら辞めずに働き続けられるのに…この仕事だけ家でできたら助かるのに…など、少しの働き方の工夫で社員が助かることは意外とあります。

小さな会社で大切なのは、「こうしてもらえたら助かるんですけれどできませんか?」と社員から相談できる雰囲気や環境を整えて置くことです。

今は働き方も生き方も十人十色です。私はこういう生き方がしたい、私はこういう仕事がしたい、こんな働き方がしたい、そういう自分なりの意識を持っている人は増えています。もちろん、やりたい仕事だけやりたい!というのは単なるわがままですが、社員の希望を聞く機会を意識的にもつことは、社員にとって働きやすい会社の第一歩です。

制度が整っている

働き方改革が必要ない会社の特徴4つ目は「制度が整っている」です。制度がしっかりとしているのも大切です。といっても、今の日本には育児や介護と仕事の両立についての法律がしっかりとあります。少なくとも法律さえ守っていれば、最低限の制度は整っているといえます。育児や介護との両立は助成金もいろいろと用意されているので、どんどん利用してみましょう。

その上で、社員がしたい働き方ができる制度を少しずつ採用していくと、さらによい制度ができあがります。大切なのは、社員の声から制度を作ることです。会社側の意見や、他社の事例を真似して制度を作っても、利用する人がいない、社員の満足度はあがらない、制度作成の費用だけがかかる…という状況になってしまいます。働き方改革は、みんなの声をよく聞くことからスタートするのがポイントです。

ワークライフバランスは「みんなで実現すること」という意識がある

働き方改革が必要ない会社の特徴5つ目は「ワークライフバランスは『みんなで実現すること』という意識がある」です。「ワークライフバランス」というと難しく聞こえるかもしれません。簡単にいうと、「誰でも、私生活の時間を十分に持つことは当たり前」という意識をみんなで持つということです。社長も、管理職も、社員一人一人すべてが、私生活の時間を持つことを前向きに捉えられるといいでしょう。

ワークライフバランスというと、育児や介護をしている女性のためのものと思っている人がいますが、これも違います。私生活に何も抱えていなくても、誰でも同じように私生活の時間を持つ必要がある!という意識が大切です。育児で1週間休むのも、旅行で1週間休むのも、どちらも同じように、申し訳ない思いを持たずに、仕事に支障なく、休みを取ることができる。これが、働き方改革が必要ない会社です。

自分の仕事は関係ないと思っている人がいるということは、どこかで申し訳ないという気持ちで働いている人がいる可能性が高いです。社員の満足度をあげるためには「みんな」の意識が大切です。

足りないものを取り入れるのが働き方改革

あなたの会社は働き方改革をしなくていい会社でしたか。できていないと思ったところがあれば、足りない部分を取り入れてみましょう。それが働き方改革です。

できている会社は、今やっていることを止めずに、このまま続けていきましょう。社員が働きやすい会社、社員にとっていい制度というのは、最終的には比較で決まります。求職活動中の人から見れば、この会社とこの会社のどちらがより働きやすいのか?今の会社より働きやすい会社はないか?と比べます。つまり、他の会社がどんどん進んでいけば、今いい会社も働きにくい会社にされてしまう可能性があるということです。

常に足りないものに気づいて取り入れていく、それが本当の働き方改革です。

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