働き方改革の目的とは?会社・社員・政府それぞれの目的を解説


働き方改革はなぜしなければならないのでしょう。「なんで政府は働き方改革って言うの?」と思うこともあれば、「社員の〇〇さんはどうして働き方改革!といつも言っているのだろう?」と感じることもあると思います。でも政府と社員の〇〇さんは違う目的で働き方改革をしようとしているはずです。ここが働き方改革の目的のわかりにくい点です。今回は、会社・社員・政府の3つの視点に分けて、働き方改革の必要性や目的を解説いたします。

働き方改革の目的は把握した方がうまく進む

例外もありますが、基本的に人は、「仕事だからやらなきゃ…」という想いより、「やりたい!」という想いがあった方が、仕事のスピードが早くなりますし、いい結果を残します。だからこそ、できるだけ多くの人が「やりたい!」と思った状態で進めていったほうがうまくいきます。

働き方改革の目的は人それぞれ少しずつ違います。会社全体の目的も、政府の目的も違います。でもやるべきことは大きくは変わりません。それであれば、それぞれの目的を理解しつつ、その目的を伝えながら取り組みを始めたほうが、みんなが前向きに働き方改革をしてくれます。

働き方改革のコツは仲間を増やすこと

働き方改革をしよう!と周りに声をかけると、反発されることも結構あります。反発されるとつい、なんとか負かしてやろう!負けてたまるか!という気持ちになって対立してしまいがちですが、対立がある中で働き方改革をしていくのは、きっと辛くて大変なことになってしまいます。

当然ですが、できるだけ仲間を増やして取り組んだ方がうまく進みます。働き方改革も、ワークライフバランスも、大切なワードに「ダイバーシティ(多様性)」という考え方があります。一言でいうと、多様な考え方があることを受け入れることです。

ダイバーシティについての誤解

「多様な考え方があることを受け入れろと言われても、あの人の言っていることはまったく理解できない!無理!」と思うこともあるかもしれません。しかし、これは少し誤解です。

自分と違う考え方に同意しなくてもいいです。共感できなくてかまいません。私も「母親が働くなんて子どもがかわいそう!母親失格!」と言う人の意見は、一ミリも共感できません。

でも自分の意見をただ押し付けてもいけません。違う考えの人間であることを受け入れつつ、お互いにとってよい着地点を探していくことが必要なのだと思います。口で言うのは簡単ですが、実際にやるのは難しいことが多いです。それでも、この言葉を知っているかどうかで結果は大きく変わります。

政府の働き方改革の目的は?

最初に、政府がなぜ働き方改革をしようとしているのかからお伝えします。政府の働き方改革の目的は「経済の発展」です。「一億総活躍社会の実現」という言い方もできます。

正社員ってどんな人?

日本は、少子高齢社会です。子どもが少なくお年寄りが多い。全体の割合として、若い世代はどんどん減っているし、高齢者はどんどん増えています。

では働く人はどうでしょう?たいていの会社の正社員は

  • 新卒から65歳の定年までの年齢
  • フルタイム働いて残業ができる

というのが最低条件になっていることが多いです。最近でこそ人材不足の影響もあり、いろいろな制度を取り入れる会社が増えてきましたが、それでも、この2つの項目に該当しない社員は「お荷物」という意識が抜けていない人も多いです。

働く人が足りない!

ところが、今の日本全体でみると、この2つに該当する人というのはとても少ないのです。残念ながらすでに「少数派」です。過度の残業で疲れ果てている人もたくさんいます。でも今はまだ序の口。これからもっと少なくなることが予想されているのです。

つまりこれからの日本は「残業ができないけれど働きたい」「週に2日だけでも働きたい」という人に正社員と同じように活躍してもらわないといけません。

育児をしている主婦でも、介護をしている年配の方でも、がんの治療をしながら働く人でも、「一億総活躍」しないと経済はどんどん停滞していくのです。

一億総活躍できなかったらどうなる?

一億総活躍できなかったら、政府はどうなるでしょう。働く人が少ないと国の税収も減ります。年金制度も働く人が年金を払わないと回していけません。

年金の収入がない人や働けない人は生活保護を求めます。生活保護費がかかりますが、税収が少ない中でどうしていくのでしょう。

政府の働き方改革の目的は「みんなが活躍できる社会」

働き方改革では「柔軟な働き方」や「生産性の向上」が必要だと言っています。つまり、「残業ができない」「週に2日しか働けない」というような人でも正社員と同じように仕事ができるように「柔軟な働き方」をしていくことが必要です。

日本は、長時間働くことでたくさんの仕事をして認められるということが多いです。営業などはわかりやすく、長時間働いてたくさんの売上をあげれば、あの社員は優秀だと言われがちです。

ですが、「残業ができない」「週に2日しか働けない」という人と、長時間残業している人の売上を比べて優秀じゃないと言われてしまっては、やりがいがありません。

大切なのは、1時間単位で見てどのくらいの売上があるかです。これが「生産性の向上」です。だらだら仕事をするのではなく、短時間でギュッと仕事をする。無駄な残業はしない。働き方改革では、こういった働き方を目指していきます。

会社にとっての働き方改革の目的は?

会社にとっての働き方改革の目的1つ目は、人材の確保です。「働く人が足りない」という項目でお伝えしましたが、今は日本全国で人材不足です。今はまだ序の口で、これからもっと足りなくなってきます。

短時間しか働けなくても優秀な人を確保していかないと、会社の人材はどんどん足りなくなっていきます。足りなくなった社員で残業をして仕事をこなしていくと、どんどん残業時間が増え、社員は体調を崩すことになりますし、会社の残業代もどんどん増えます。

短時間しか働けない人を活用するためには、仕事を一度整理整頓した方がスムーズに行きます。この「仕事の整理整頓」が働き方改革です。

仕事の整理整頓が働き方改革

仕事を整理整頓すれば、無駄な仕事が見つかることもありますし、もっと早くできる仕事もあります。今よりもっといい仕事ができるようにもなっていきます。つまり、仕事の生産性をあげることができます。会社にとっての働き方改革の目的の2つ目は生産性の向上です。

整理整頓して仕事を見直すには、社員の声をよく聞き、意見を取り入れていく必要があります。こういった工程で社員の満足度もあがります。

働き方改革に関する法律を守る

最後に、現在働き方改革の法案が進み、法律の改正が近づいています。法律をきちんと守らなければ、社員にはブラック企業と呼ばれて人が集まらず、お客様から避けられることもあり、最悪罰金を支払わなければならないこともあります。

働き方改革をする目的として「法律をきちんと守るため」と思っている方もいるでしょう。これも1つの目的ですが、法律を守るためだけに働き方改革をするのでは、ただお金がかかるだけの面倒くさいことです。

そういったネガティブな気持ちではなく、できれば業績をあげよう!などの前向きな気持ちで取り組んだ方がいい結果につながるでしょう。

会社にとっての働き方改革の目的まとめ

  • 人材の確保
  • 生産性の向上(業績UP)
  • 社員満足度の向上
  • 法律を守ること

社員にとっての働き方改革の目的は?

社員にとって働き方改革をする目的を一言で伝えると「やりたいことや、やらなければならないことができる働き方をすること」です。

やりたいことや、やらなければならないことというのは、私生活で言えば育児や介護、趣味、資格試験の勉強、その他いろいろなものがあります。仕事では挑戦してみたい仕事などが入ります。

当然ですが、やりたいことや、やらなければならないことは人それぞれ違います。ただ、やりたいことややらなければならないことに時間を割ける働き方にするためにはやるべきことがあります。

働き方改革でやるべきこととは?

例えば、どの人が休んでも問題なくスムーズに仕事が回るようにすること。担当者が休んでいるときにお客様から問い合わせが来たときに、「本日お休みをいただいておりまして…」と伝えてお客様に待ってもらうことはありませんか。

他のメンバーが当然のように問い合わせに対応できるようにしておくなどの準備が必要です。逆に、誰に問い合わせても大丈夫という状況の方が、お客様も安心して仕事を頼めるというメリットがあります。

他にも、休みを取ることや残業できないことで評価が下がることのないようにするなど、工夫できることはたくさんあります。

社員がやりたいことや、やらなければならないことを諦めずにできて、かつ、仕事も会社の業績を向上させられるような働き方ができるようにする。それが社員の働き方改革です。

働き方改革に関する法律を守ろう!

働き方改革の法案が可決し、法律の改正が確実なものとなりました。法律違反にならないように、働き方や勤務時間、就業規則などを見直すことも必要になります。顧問の社会保険労務士の方がいる場合は、早めに打ち合わせや相談をしましょう。

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働き方改革はワクワクしてやった方がいい!

働き方改革の目的を政府・会社・社員にわけて紹介しました。ここに載っていない目的を持っている人もいるかもしれません。正解はないので自分らしい目的を持っていただければと思います。

大切なのは、ワクワクする気持ちなど、やろう!と思える目的を持つことです。先程、働き方改革は、「仕事の整理整頓」とお伝えしました。働き方改革は、部屋の整理整頓や、ダイエットなどと近いものがあって、始めたのはいいけれど面倒くさくなってやめてしまった、ということもありえます。

できるだけ前向きにワクワクしてスタートし、少しでも長続きさせましょう。ある程度結果がみえて面白い!やってよかった!と感じるまでが重要です。

もっと具体的なやり方を知りたい、自分の会社にあったやり方を知りたいという方はこちらへどうぞ。