労働時間を減らすためにできること5選!長時間労働減少の具体例


働き方改革による法律改正で、これまでは実質上限がなかった働ける時間に上限ができました。とはいえ、急に働く時間を減らそうと思っても、具体的な対策をしないと減らないのが普通です。今回は働く時間を減らす具体的な方法を紹介します。

働き方改革による法律改正でできた、労働時間の上限とは?

簡単にですが、2019年4月から改正される予定の法律を確認しておきましょう。これまで、実質的に上限がなかった労働時間に上限ができました。罰則もありますので、注意してください。

基本的には月の残業は45時間、年360時間

基本的には、月の残業は45時間。年間360時間以内が上限です。ここでいう残業とは、週40時間、1日8時間を超えた時間外労働のことを指します。

年間360時間を12ヶ月で割ると30時間ですので、できれば30時間以内になるようにしておきましょう。

理由があれば、年間720時間、月100時間、平均80時間

特別な事情があれば、休日労働を含めて月100時間が上限になります。また、2~6ヶ月それぞれを平均して80時間以内にならなければいけません。月100時間、上限ギリギリまで働いた次の月は60時間が上限になります。(2ヶ月の平均が80時間を超えるため)

さらに、特別な事情があっても、年間で720時間が上限になります。12ヶ月で割ると月60時間程度です。とはいえ、12ヶ月すべてが特別な事情では「特別」ではなくなってしまいますので、月45時間を超えるのは年6回までとされています。

労働時間を減らすためにできること

減らせる仕事を見る前に、目の前の仕事を見える化する

労働時間を減らす前に、目の前の仕事を見えるようにしましょう。漠然と仕事が減らないと悩む方も多いですが、まずはどの仕事に何時間かかっているかを数字で書き出すだけでも、解決するべき課題は見つかります。

ダイエットをするときに、体重を計らずに、体重が減らない!という人はいないと思います。食べている食事のカロリーや運動量がわからないまま計画を立てるのも無謀です。労働時間を減らす第一歩は現状の確認です。

自問自答して改革脳を鍛える「その仕事は本当に必要?」

書き出したら、自問自答してみましょう。本当に時間をかけてやるべき仕事はどれなのか、その仕事は本当にやる必要があるのか、仕事の質は適切か、予定より時間がかかってしまう仕事はどれで、原因は何なのか。

大切なのは、時間を有効的に使うことです。常に生産性を意識して仕事をすると、「働き方改革脳」が育って、短時間でもできる仕事の量が格段とあがります。ぜひ、時間をとって自問自答してみてください。

現場の声をしっかりと聞く

働き方改革がうまくいかない事案で多いのが、現場と管理職間で対立が起こってしまうことです。「残業を減らせ」「早く帰れ」とただ伝えても、それだけでうまくいくことは少なく、場合によっては「時短ハラスメント」と言われることもあります。

管理職は現場の声をしっかりと聞き、その上で何ができるかをみんなで考えていく必要があります。

逆に部下の終わらなかった仕事を抱え込んでしまう管理職の方や、小さな会社の社長も多いので、気をつけてくださいね。

心理的安全性と多様性がポイント

現場の声を聞いて労働時間を減らしていくためには、社員が意見を言いやすい雰囲気と言っても大丈夫という安心感が必要です。これを「心理的安全性」といいます。

意見を言いやすい雰囲気を作るためには、普段から、その人の意見を求めていると伝えておくと良いでしょう。会議や打合せ、何かの折に、どう思っているのか意見を聞いてみることで、「自分の意見も必要とされている」「意見を言う必要がある」「自分で考える必要がある」という意識が育っていきます。

また、意見を言うたびに批判していては、意見を伝えても意味がないと思われてしまいます。話を聞くときには、自分とまったく違う意見でも、「そういう考え方もあるんだ」という立ち位置で話を聞くのがオススメです。多様な視点があることで、いいアイディアが生まれます。

いろんな人が同じ仕事をやってみる

同じ仕事でも、人によってやり方や見え方が違うことはよくあります。特に世代や性別で異なることは多いです。一見、やり方が1つしかないような仕事でも、取り組む人によってかかる時間が大きく変わることもありますので、みんなで仕事を交換してみてはいかがでしょうか。

交換とまではいかなくとも、少し手があいたから手伝ってみるだけでも、何か意見が出てくるはずです。ざっくばらんに意見交換してみましょう。

同じ仕事をしている人がいる場合には、その仕事にどのくらい時間をかけているのかを教えてもらいましょう。もしかしたら、もっと短時間でできる方法を知っているかもしれません。

PDCAを回す

単純ですが、Plan(計画)Do(行動)Check(確認)Action(実行)を回していけば、必ず成果が出ます。現状の時間の使い方を見える化したら、どの時間をどのくらい減らしたいかの計画を立てるところからスタートしてみてはいかがでしょうか。

労働時間削減の具体例

本当はやらなくていい仕事が見つかった

時間がかかっている仕事や、うまくいかないと感じている仕事を、本当にやらないといけないのか問い直した事例です。

プリンターの調子が悪く、コピーがとても多い部署で業務が滞ることが多くなっていました。プリンターを購入しないと効率化はできない!と言っていたのですが、予算が足りず…。そこで、そもそもこの印刷するという仕事は必要なのか?を問い直してみました。

すると、実は印刷していた情報はすべてデータ化されており、印刷しなくても問題ないことがわかったのです。このように一言でまとめると簡単に聞こえますが、実際には、パッと見ただけでは、気づきませんでした。

印刷しないとここの部署が困るのではないか?実は法律で決まっているのではないか?こういった問題に対処するために印刷しているのではないか?など、不安要素がたくさん出てくるのです。

これまで印刷していたのに、急に印刷を辞めて本当に大丈夫なのか?という漠然とした不安。働き方改革をするときには、この自分の中の不安を解消する必要があります。

業務効率化案を買い取ってみた

いわゆる「目安箱」の設置です。もっとこうしたら早く仕事が終わるのに…、もっとこうした方がお客様が喜ぶのに…、という意見を提出してもらう制度です。

ポイントは、「会社が社員の意見をしっかりと聞いて働き方を変えようと思っている」という会社の本気を伝えることです。うまくいった会社の事例では、内容は問わず1つの提案につき500円支払うなどの、報酬を設けていました。

また、出てきた提案の中でよいものを積極的に採用して大々的に公表をしています。会社によっては、10%も残業時間が減りました。

お休みを多くし、休んでいる間に仕事を止めない

自分の仕事を他の人にやってもらうことで改善点が見つかるという方法です。世に出回る働き方改革の事例で多いのが、珍しい名前の休暇制度を作るというもの。

実際には制度を作っても利用する人がいないということもあるのですが、休暇制度を作ることや、使ってもらうことをゴールにしてはいけません。休暇制度を利用することで、仕事の効率化が進むことに視点を向けましょう。

せっかく休むのであれば、休んでる間に自分の仕事を誰かにやってもらいましょう。同じく、誰かが休むときには、仕事をやらせてもらいましょう。

また、休むためには仕事を早く終わらせなければならない!という意識の変化も起きます。

例えば、いつも頼んでいた仕事を自分でやることによって、思ったよりも負担が大きかったので頼み方を変えてみた。書類作成を自作のテンプレートを使ってやっている人がいたので、みんなに共有してもらった。など、効率化が見つかります。

真似をしただけではうまくいかないことが多い

具体例をお伝えしましたが、真似をすれば必ずうまくいくわけではありません。世の中に1人として同じ人がいないように、会社も1つとして同じ会社はなく、同じ取り組みでも異なる結果になることが多々あります。聞いた事例を実践することはとても素晴らしいことですが、うまくいかなかったときに、自分なりの改善点を見つけていくことの方が重要だ、ということを頭の片隅において、ぜひ取り組みをしてみてください。

やってみたけどうまくいかない、どのようにすればいいのか専門家の意見を聞いてみたいという方はこちらから無料相談ができます。